by レイジーグーフィー

【薬にたよらない生き方】でも大麻は「奇跡の薬」ではありません。

CBD (日) 大麻

2018年にアメリカで大麻の規制が大幅に緩まったことを受けて、タバコ業界・製薬会社・医療機関などは大きく方向転換せざるえなくなっています。

1番の理由としては、タバコや薬が「大麻に置きかわる」という危機にさらされているからです。本記事では以下の疑問を深堀りして解説します。

・大麻が薬になるのか?
・現在は何に使われている?
・今後の大麻の可能性について

専門用語はなるべく使わずにわかりやすく解説しますので、気に入ったら別記事も読まれてみてください。では早速まいります。

大麻(マリファナ)が医療に代わる?

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娯楽用 」や 「医療用 」として、アメリカでも人気を集めているマリファナ。摂取方法としては喫煙がもっとも一般的ですが、他にも大麻のオイル・ベイプ・エディブル・トピカルなど様々な製品があります。

レクリエーションユーズとは?純粋に「楽しむため」に大麻を吸うことを指します。一方で医療用大麻は「医療目的」で大麻を使用することを指します。

つまり医療用大麻は医師の処方を受けて使用するものが一般的です。今回は大麻の医療用について取り上げます。

大麻は薬として使用できるのか?

シンプルに答えは「イエス」です。2018年より米国30の州とコロンビア特別区が医療用大麻を合法化されています。

さらにカナダなど一部の国でも、医療用大麻が合法化されています。では現在どのような目的で使用されているのか?のリストが以下になります。

  • 慢性的な痛み
  • 化学療法で発生する吐き気・嘔吐
  • 多発性硬化症
  • 痙性
  • 緑内障
  • HIV/AIDSやがん治療による食欲不振
  • 発作性疾患
  • 関節炎

サッサッとあげるだけでもこのような症状に、取り入れらています。続いては医療と娯楽用との違いにふれていきます。

医療用大麻と娯楽用大麻

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医療用大麻娯楽用大麻は、多くの点で異なります。

アメリカではまずその法的地位やコスト、入手のしやすさが州によって異なります。さらには個人のニーズや好みに応じて効果も異なります。

例えばCBD製品はユーザーに高揚感を与えることなく、脳の活動を変化させることにより、不安障害の治療に役立ています。一方のTHC製品はあるユーザーには不安を与え、他のユーザーには癌の痛みや吐き気を軽減することができます。

医療用マリファナとは、加工されていないマリファナ植物全体またはその必須抽出物を、病気などの症状の治療に使用することを指します。これには花や葉、樹脂その他には種子も含まれます。


米国食品医薬品局(FDA)は、マリファナ植物を医薬品としては認識や承認をしていません

しかしカンナビノイドと呼ばれるマリファナ中の化学物質が科学的研究により、カンナビノイドの化学物質を錠剤にした薬が2種類FDAに承認されています。今後も研究が進めば、さらに薬が増えるかもしれません。

一つの薬物が「どうしてこれほど多くの異なる作用を体に及ぼすのか?」不思議に思うかもしれません。実は大麻にはカンナビノイド(THCとCBDを含む)として知られる何百もの活性化合物から構成されています。これらは一緒に働くことで、あなたの体の必要性に応じてユニークな効果を生み出すのです。

現在認められている大麻の効果

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大麻の使用には「リスクとベネフィット」の両方があります。研究によるとマリファナは、慢性的な痛みや吐き気、嘔吐・発作・筋肉のけいれんなどを効果的に軽減することが分かっています。

また睡眠障害を持つ患者さんにも効果があります。うつ病や不安神経症などの気分障害にも医療用大麻を使用することで、改善されることが研究により明らかになっています。

マリファナ使用者の多くは、多幸感を誘発するマリファナの特性を楽しんでいますが、そればかりではありません。


大麻は短期記憶や協調性、判断力をも損ないます。マリファナ常用者には注意力や精神運動能力、また短期記憶に悪影響を及ぼすことが研究により報告されています。

これらの影響の強さは、すべてマリファナに含まれる「THCの量」に依存します。大麻草には身体的な中毒性はありませんが、心理的な中毒性があり依存する人がいます。

マリファナの主な精神活性成分は、血液脳関門を通過して脳内のカンナビノイド受容体に結合するデルタ-9-テトラヒドロカンナビノール(THC)です。この受容体は、快感・記憶・思考・集中・体の動き・時間の認識・食欲・痛みなどに影響を与えます。

大麻の未来予想図

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大麻の研究によりがんや神経疾患など多くの病気に対して、薬理効果があることが明らかになっています。しかし違法性があるため、ヒトでの臨床試験を行うには、未だに多くのハードルがあります。

大麻が使える可能性のある病気は、消化器系疾患から神経系疾患まで多岐にわたります。

問題はほとんどのエビデンスが前臨床試験や観察データによるものです。薬物が症状に「直接作用するかどうか?」の確たる結論を導き出せずにいます。

これは医学のゴールド・スタンダードである無作為化比較試験なしには、薬効があり他の説明ではないことを確認することができません。現在はこの部分が一番の課題や問題になっています。

まとめ

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医療用大麻は現在、米国の半数以上の州で合法化されており、その数は増加傾向にあります。事実として大麻を処方する習慣は、雪だるま式に増え続けています。

この成長は、製薬大手の注目さえ集めています。彼らは医療用大麻の患者を対象にした、新たなビジネスチャンスを狙っているのです。

結局のところ、大麻は「奇跡の薬」や「魔訶不思議な治療法」とは程遠いものです。ただ病気を治療するための奇跡の薬というわけではありませんが、ある種の病気の治療には価値があることが証明されてきています。

結局のところ注目すべきは、薬よりも「大麻を選ぶ人が増え始めるかどうか、医療関係者が声を上げるかどうか」というところです。

今回は以上になります。

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Edited by のりあき