by レイジーグーフィー

【部位規制】日本の大麻カルチャー幕開けか?緩和後のゆくえは?

CBD (日) 大麻

大麻カルチャーの未来は明るい?

日本では、いまだに非合法薬物として厳しく規制がされている大麻ですが、海外ではすでに「合法大麻」をビジネスとして経済の活性化を担っている部分が大いにあるのです。

そんな大麻ですが、現在の日本の大麻取締法では、「部位規制」というのがあります。(現在2021年10月)

本記事ではこの日本独特のルールについて深堀りしていきます。読み終えていただくと、以下ような疑問が解決できます。

  • 大麻の部位規制とは?
  • 大麻の捉えられ方(時代別)
  • これからの懸念材料

もし最後まで読まれて「参考になった!」という人は、別記事もご覧になられてくださいね。

部位規制のカンタンな説明

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これはCBDなどを抽出する際に、大麻草の葉やつぼみなどの部位の使用を禁止しているもので、成熟した茎と種だけから抽出を認めていることです。

そのため効果のあるCBDの原料や製品を海外から輸入する際は「成熟した茎と種から抽出している」という証明書を、厚生労働省に提出する必要があります。

しかし、この部位規制は日本独特のルールであり、ずいぶん前から廃止が求められているのです。

事実として海外では病気の治療に使用される「医療用」、ヘンプと呼ばれ線維・燃料・建築資材・食品など広範囲に使用される「産業用」、そして「嗜好用」の3つを解禁し、ビジネス界をけん引しています。

欧州の自動車メーカーは車体にヘンプを使用したり、アメリカ最大の経済力を持つカルフォルニア州では「大麻の高級ブランド化」を進め、高齢者専用の「大麻バスツアー」が人気など、様々な新ビジネスが展開されているのです。

医療用でも、てんかんの発作が大麻によって治まったという事例もあり、今後さらに需要は高まると予想されています。

こうしたビジネスが活性化しているのは、大麻の効果が証明されているからこそと言えるでしょう。

そのような中で日本は、完全に出遅れている感がありますが、海外での研究結果や様々なビジネスの情報が発表されているので、今後日本でもその波が来るのは「時間の問題」ではないかと言われています。

大麻の過去・現在・未来

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では次に、大麻の過去・現在・未来を時代の流れと共に見ていきましょう。

犯罪者扱いだった時代

大麻は、優れた効果がある一方で、日本では昔からタブーとされ犯罪者扱いされてきました。

司法や行政機関は、大麻を「ヘロイン」や「覚せい剤」と同じように、人と社会に害悪を及ぼす違法薬物だというイメージを植え付け、日本人は「大麻」と聞けばイコール「違法な物」という価値観となっていきました。

徐々に認められてきている今

そのような時代を経て、現在では少しずつ大麻の有効性が広まりつつあり、様々な分野で活躍できる成分だという事が、広がってきています。

日本の大麻取締法でも、2021年5月14日に開催された「大麻等の薬物対策のあり方検討会」で、大麻草由来の成分CBDを抽出する際の部位規制を撤廃する方針を示しています。

この規制が撤廃されれば、成熟した茎や種以外の部位からも、CBDの抽出が可能となるので注目を集めているのです。

生活に溶け込む未来

近い未来、日本でも海外のように生活の中に自然と大麻が溶け込み、大麻の恩恵を受けられる時代が来るのではないかと期待が高まっています。

部位規制が撤廃され、THCの含油量の規制だけになれば、さらに他の成分も認められるだろうと考えられているのです。

まだまだ残る、懸念材料

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様々な効果が期待される大麻の部位規制撤廃ですが、まだ残る懸念材料もあります。

ここでは、考えられる2つの懸念材料について解説していきましょう。

大麻の恩恵が受けられる人が限定される

まず1つ目は、大麻の恩恵が受けられる人が限定されるという事です。

将来的には医療の現場などで保険診療で大麻を使用できるようになる事が望まれていますが、医療資格者のみの扱いになってしまうと、一般の人には届きにくくなってしまいます。

大麻は限られた人だけでなく、不安障害や痛みに対しても有効なので、一般の人にこそ手の届くものになってほしいという要望もあるのです。

このように規制が撤廃されても「一部の人にしか大麻の恩恵が受けられないのではないか」という懸念があるのです。

値段が跳ね上がる可能性がある

そして2つ目の懸念材料は、値段が跳ね上がる可能性があるという事です。規制が緩和されれば、それだけビジネス的な要素も加わってきます。

そうなる事で価格競争が起こり「値段が跳ね上がるのではないか」という懸念があるのです。

現在ではまだ規制によって管理されているので、不当な価格競争はありません。しかし近い未来、大麻が身近な存在になってくると、値段の差が激しくなりそうですね。

まとめ

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さて今回は、日本で検討されている、大麻の「部位規制の緩和」によって、今後の大麻カルチャーがどのように変化していくのかというテーマで、詳しく解説してみました。

海外と日本では、大麻に対する考え方にいまだに大きな差があり、特に日本では大麻の効果よりも「大麻=悪」という風潮が残っています。

しかし、海外の研究結果や経済に与える影響などの情報が発信されている中で、徐々に日本でも大麻に関する規制に変化が訪れています。

今後近い将来、大麻が私たちの生活に溶け込む時代はそう遠くないかもしれませんね。

今回は以上となります。

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Written by 橋本 幸恵